月曜~金曜の五日間、アルバイトをしている。
9時~17時、8時間拘束で、
場所は新宿だが、
木のひげパンのカンパーニュが一番好みだ。
天気の良い日は道端に腰掛けて大都会から見える太陽を浴びながら
男性に声をかけられた。
新宿から中野まで行きたいらしく、当然電車移動だと思ったので、
しかし、彼は徒歩で行きたいと言う。どうやら、
新宿から中野なら徒歩でも一時間あれば着くと思うが、
わたしは“正しい人類など存在しない、
したがって、彼の言ってる“ことば”は信じない。それを踏まえて、
何がどうなって、今わたしの前に無一文で彼は現れたのか?
すべてはたまたま。偶然という必然。それでもわたしは少しの間、“損をしてしまった”と思えてしまった。
それも、たまたまだと思うが、情けなさが一瞬よぎり嫌な風が吹いた。
でも、なんだか妙に体調がよく心は穏やかだ。
ジンルイの社会システムなど虚像の世界でしかないのに。