なんということであろう。両腕や腹部を中心にぷくぷくに膨れ上がっている男性がいる。
容姿を見るとただの肥満ではなさそうだ。
特に両方の二の腕の膨らみ具合がハンパないのが見てわかるだろう。
彼の名はアレハンドロ・ラモス・マルティネスだ。
ペルーの漁師である。
彼は潜水しながら漁をしていたが、海の深場から急なスピードで海面に浮上してしまったため「減圧症」になってしまった。
その結果が、このぷくぷくに膨らんだ腕と腹部である。
減圧症は、体内に含まれている窒素が急な圧力の変化で気化してしまう症状だ。
ケーキやパンを作るときベーキングパウダーを使って膨らませるが、あれは熱による二酸化炭素の気泡である。
彼の身体は圧力変化による窒素の気泡が原因で膨らんでしまったのだ。リアルアンパンマン、星のカービーみたいだ。
減圧症は海のダイバーがもっとも恐れていることの一つである。減圧症になってしまった彼は治療のため漁師の仕事を断念、現在は30%の窒素を除去することができたが、すべての窒素を取り除くことは難しいと医者は言っている。
減圧症の症状は、腫れた関節、斑紋、かゆみ、脳の損傷、麻痺、頭痛、咳、めまい、吐き気などがあるらしい。
良くなることを祈ろう